2007年 6月17日付け産経新聞朝刊
女子校出身者の憂鬱
「女子校出身者って生きにくそうだよね~」と先日知人の男性に言われ、ハッとしました。「どういう意味ですか?」と、同じく女子校(中高一貫)出身編集者と顔を見合わせると、その男性いわく、男は女に幻想を抱いており、そのファンタジーの中の女子は、ぬいぐるみを見て「わぁかわいい~」とリアクションをするような可愛らしさにあふれていて性格も素直。女とはそういうものだと思っていたのに、大学に入ってはじめて、物事をナナメに見る批判精神旺盛な女子校出身者がいることに気づいた、ということらしいです。
「じゃあ、私たちはどうすればいいんですか!」と編集者女史は女子校出身者ならではのキツい口調で詰問。だいたい、そんな「王様のブランチ」ギャルのようなリアクション、計算に決まっている…とか言うとますます男を怯えさせてしまいますが、たしかに共学の女子が早いうちから男子の視線を意識して、毒気を抑えて可愛気を出す処世術を身に付けているのに比べ、女子校の女子は男子を気にせず言いたいことは言うし、女だけで何でもできると思い込み、近寄り難い雰囲気になってしまいがちです。
女子校症をさらにこじらせると、男を立てないどころか男性蔑視オーラが滲み出て、男を萎縮させ、ダメ男にしてしまったり、立場の弱い男性を支配して満足感を得るようになってしまいます。セレブ婚など不可能です。
そこまでいかないにしても、美人なのに恋人がいない、結婚していない女性は女子校出身者が多いように思います。そもそも多くの親が娘の貞操を守るために女子校に入れることを思うと、その呪縛(じゅばく)は30代になっても続いているということかもしれません。

辛酸なめ子 (漫画家・コラムニスト)
1974年、千代田区生まれ、埼玉育ち。
セレブやアイドル、芸能人たちに愛情を込めてはく“ガーリーな毒”で女の子たちに人気の漫画家・コラムニスト。著書に、『知恵熱』(PARCO出版)、『お悩みカテドラル』(主婦の友社)、『ヨコモレ通信』(文藝春秋)、『アイドル万華鏡』(コアマガジン)などがある。






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