【第32回】京セラ 宝飾応用商品事業部 himeさん
「自分を貫く。確実だと思ったら、多少のことでは曲げない」
第32回の「キレイWOMAN」は京セラのジュエリーECサイトなどを担当する部門で活躍しているhimeさんです。セラミック部品で有名な京セラが、人工宝石を扱って35年にもなる。しかし、あまり認知されていないことも事実。昨年オープンしたジュエリーECサイトは、より多くの人に知ってもらいたいとの思いでオープンした。京セラとしても初めてのECサイトだっただけに、携わるきっかけや苦労したことなどをhimeさんにお伺いしました。
「サイト運営は初めての経験ばかり。手探り状態だけど、少しでも多くの人に人工宝石を知ってもらえたら」と話すhimeさん
現在の仕事についてお聞かせください
京セラの中でも宝飾応用商品事業部という、いわゆるアクセサリー類を取り扱っている部署の事業企画に所属しています。京セラが宝飾品を扱っていることをご存じない方が本当に多いのが現状で、この現状をどうにかして打破していきたい。そのために今何ができるかを主に企画にして、実行していくことが仕事です。
具体的には、昨年9月からサイト「odolly(オードリー)」で商品販売を開始しました。今までそういった形での展開はありませんでしたし、「やっぱりネットで買いたいよね」という声が社内でも大きかったんです。現在は「odolly(オードリー)」の企画、運営を一番の主の仕事にしていますね。
そのほかにも、宝飾業界以外の業界、たとえば家電メーカーさんや自動車メーカーさんに、もっといろいろなところで人工宝石を使っていくことはできないかと紹介して、使用していただく。やや営業に近いようなこともしています。
京セラさんと宝飾、結びつかないイメージですよね
そうなんですよね。(京セラを)セラミックスの部品メーカーとしては知っていただいてますが、宝石となると…。再結晶宝石事業は、京セラの中でも35年という長い歴史があるんです。宝飾の業界では、「京セラが人工宝石を作っている」ということは知られていますが、業界をちょっと離れてしまうと、あまり知られていない。部品メーカーということで、直接消費者の方に届けるコンシューマー部分で少し不得意な部分があるような気がします。
再結晶宝石、つまりは人工宝石ですが、あまり店頭では目にしません
そうですね。どやはり店頭では“天然のもの”が中心で、“人工で作ったもの”はあまり見かけないかもしれないですね。とても残念なことですが、人工宝石というとイミテーションという印象を持つ方が多いようで、なかなか手にとっていただく機会が少ないのではないかと思います。
ただ、京セラでは、“天然の環境を再現する”という独自の技術によって、天然宝石の中でも、いわゆる一級品といわれる、なかなか採掘のできない、本当に希少価値の高い品質のものと同等のものを作り出しています。
天然石の場合、ちょっと傷が入っているのは仕方がないんですけど、それでも、すごいお値段で販売されている。京セラの人工宝石は、傷もなく、本当に1級のきれいな色のものを比較的お手頃なお値段で買っていただける。本当に宝石の好きな方には喜んでいただけるという品物になっています。
顧客の方も最初は抵抗感があっても、価格、見た目で満足されてしまいそうですね
はい。実際に購入していただいているお客様のご要望は様々ですけど、すでに天然石の宝石はいくらでも持っているという方もいらっしゃいます。その方々は本当にきれいな色、形のものが欲しいからと購入してくださっているんです。そういう意味では、天然と再結晶を区別して使用していただいている方がほとんどだと思います。
配属前はジュエリーを少しずつ集めていたというhimeさん「嫌いなものじゃないだけに、仕事をしてても楽しい」
具体的に顧客層はどのような方が多いのでしょうか?
40代、50代の方が比較的多いです。いろいろな宝石を試されてこられたお客様が、「本当にきれいなものが欲しいのよ」と行き着かれた方が多いです。
なかなか行き着くまで遠そうです
そうですね。そういった点も含めて、昨年9月にサイト販売を開始しました。天然石を購入されて、「本当にきれいなものが欲しい」と思うまでには時間もお金もかかってしまう。再結晶宝石のよさをもっと多くの方に広く知ってもらえる機会を持ちたいということで、ネット販売を開始しました。「odolly(オードリー)」を通じて、もっと若い方にも知っていただく機会になればと思ってます。
実際にサイト運営をされてみていかがですか?
今まで会社としてもECサイト運営の経験がなかった分、手探り状態でやっています。難しいなぁというところが正直な感想ですね。ただ、「京セラが宝石を売っていたなんて知らなかった」というお声をいただく機会が増えました。購入していただいたお客さまからも「たぶんこのサイトに来なければ、一生(人工宝石に)触れることもなかった」というコメントをいただくなど、気に入って使用してくださっている方も多いので、本当にサイトをオープンしてよかったなと思っています。
開設するにあたって、大変だったことは?
すべてが大変だった、というところが正直なところです(笑)。「ネット販売ってどうするの?」という、まず「何をしたらいいのか」から始まった。私ともう1人のスタッフですべてをやりました。これまで購入していただいたお客様に、今後どういう商品を届ければ心に響くのかから、具体的にサイトはどの様に作っていこうかなど、話し合いながらひとつひとつ作っていきました。
仕事のやりがい・魅力は何ですか?
確かに展示会などではお客様に接する機会はありましたが、実際にお買い求めになるのは営業さんからなので、自分たちが直接「なぜ、その商品を購入していただいたのか」が聞けないんです。でも、このサイトを運営しているとお客様からの声をダイレクトにいただける。やっていてよかったなと思うし、「またがんばろう」「もっといいものを届けたい」とすごくやりがいがあります。

京セラ直販 ジュエリーショップ「odolly(オードリー)」
今までいただいたコメントの中で、印象的だったものは?
「まだ購入していないけれども、夫婦で楽しんで拝見しているので、これからもがんばってください」というお声をいただいたんです。ご夫婦で見ていただいているんだって思ったら、すごくうれしくて。もっともっと楽しんでもらえるようにがんばろうって思いました。
あと、複数購入してくださったお客様から「オパールがものすごくきれいだったから、もうひとつ欲しいわ」とわざわざお電話で追加注文をいただいたときは、ものすごくうれしかったですね。
逆に悲しかったことは?
ECサイトは本当に一から始めさせていただいたので、商品をどうお客様に伝えれば分かっていただけるかなどが難しかった。「商品の説明が分かりづらかった」「写真の角度があれでは分かりません」など、そういう声をいただくと、ショックというかもっとがんばらなきゃと思いました。
仕事上で女性としてプラスな点、マイナスな点は?
女性だから得したことは正直あまりないと思います。ただ、たぶんですが、私が女性だったので宝飾応用商品事業部に異動したと思いますし、女性でなければ異動はなかったと思うんです。「こういう企画の仕事をしたいな」と思っていたときに、ちょうどマッチングした宝飾応用商品事業部に異動になった。私が男だったら「来て」と呼んでもらえなかったのではないのかと思っています。得したというよりは、いいきっかけでした。
大変なことも多いですけど、基本的に好きなことをやらしていただいているので、楽しいです。
仕事をする上で大切にしていることは?
どんな仕事でも直感を信じるようにしています。直感という言い方が合っているかどうか分かりませんが、自分の意見に関して、多少反対があっても曲げないですね(笑)。もちろん、その結論に至るまでに、しっかりとしたベースとなるものがあって、理由付けが必要だとは思うんですけど、そこで、確実だと思ったら、多少のことでは曲げないようにしています。そこで曲げてしまうと、自分が何のためにこの仕事をしているのか、そういうところも揺らいできてしまうと思うんです。
もちろん先輩社員の声も大事ですから聞きつつ、自分の考えはしっかり持って仕事をしようと心がけています。最終的に「こうしたい」というものがしっかりしていれば、先輩方からも「がんばれ」と言ってもらえますし。逆に、「はい、はい」ですべての仕事を済ませてしまったら、上司も面白くないと思いますし、会社としても「任せよう」とは思ってくれないんじゃないでしょうか。
美容と健康に気をつけていることは?
美容や健康につながるかは分かりませんが、なるべく自炊するようにしています。料理をすることは昔から好きだったので、できる限り家で食事をとる。そのときに、なるべくお野菜中心にするとか、そういったことに気をつけてます。でも無理はしません。好きなものを食べていれば、ストレスも解消されるだろうし(笑)。
あとは、あまりクヨクヨせずに、しっかりと睡眠をとるようにしてます。以前に、あまり寝られずに体調を崩したこともあるので、睡眠には気をつけてます。

「いつでも自社ジュエリーを見せることができるように」といくつものアクセサリー商品が入っている白いボックスと、サイト「odolly(オードリー)」名刺は欠かさず入っているんだとか
5年後、10年後の自分は?
5年前の私は、正直、今の状態を全く想像していませんでした。宝飾事業に携わって、企画し販売促進する仕事を全く描くことすらできていなかったんです。
目標がないとがんばれない、目標を達成できないと前進しないって言わてしまうかもしれませんが、仕事をやる上で目標は定めますが、「じゃ、自分は?」って言ったときに、「こうなりたい」ってそこに縛られてしまって身動き取れなくなってしまったりするのは嫌なんです。なので、あまり「こうなりたい」「こうなっていたい」ということは考えないようにしています。
5年後、10年後、その時も自分らしくイキイキしていればいいなと思います。今と全く違うことをやっているかもしれないし、今の仕事をずっと続けているかもしれない。何をやっているかは分かりませんが、仕事をしていく上で充実した日々を過ごしていればいい、ただそれだけですね。
最後に仕事とは?
自分自身の表現だと思います。人生いろいろな役があって、そんな中でも仕事って友達や家族とは違う人たちとの関わりあいの中で生活するわけですよね。いろいろな刺激を受けたり、正直、自分の苦手な人とも付き合わなくてはいけない。でも、それこそが仕事じゃないですか。いつも決まった人との付き合いじゃないので、自分のいい面や悪い面などいろいろ見えてくる。その中で成長していったり、いい意味で年を重ねていくことができると思うので、ちょっと大げさかもしれないですけど、仕事は生きていく上で切っても切れない存在ではないかと思います。
もし、明日から仕事しなくていいよって言われたら、私は何をしていいか分からなくなるだろうし(笑)、たぶんつまらない人間になってしまうのではないかなって思います。
<<京セラ直販 ジュエリーショップ【odolly/オードリー】>>
京セラがつくる再結晶宝石でつくられたアクセサリーを販売しているECサイト。携帯ストラップとしてもチャームとしても使えるかわいいアクセサリーグッズも1月より取り扱いを開始した。販売だけでなく、再結晶宝石ができるまでを詳しく説明しているページも用意されている。

hime(ひめ)
茨城県出身。2001年大学卒業後、京セラ(株)に入社。移動体通信事業部で携帯電話端末の機構設計を担当。07年に宝飾応用商品事業部へ異動。販促企画、商品企画などで企画業務の経験を積んだ後、現在の企画・営業活動を主に担当。インターネット販売や産学共同事業を進めるなど幅広く活動中。
06:15 起床
06:30~ 朝食
07:15~ 出勤
08:00~ 会社到着、メールチェック
08:45~ 始業
09:00~ 朝礼
10:00~ サイト更新など
12:00~ お昼
13:00~ 企画、会議
15:30~ 資料作成、プレゼンなど
17:30 退社
20:00 晩ごはん
23:30~ 就寝






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